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  • 2016.05.03 Tuesday
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 ゴッホ研究の第一者である著者が、初めて初心者向けに書き下ろした濃密な入門書登場!必ず押さえておきたいゴッホの代表作をカラーで紹介し、その絵の魅力と描かれた背景、そして彼自身と彼を支えた人々の想いを、ゴッホの多くの資料を繙きながら詳しくかつ簡潔に解説。さまざまな伝説が一人歩きするゴッホだが、本当は何を見て、何を感じ、何を表現しようとしていたのか…。彼の気持ちもじっくり味わえる永久保存版の1冊。







しばらく何も紹介できていませんでした。
また少しずつ記事にしていけたら、と思います。


先日、といってももうだいぶ経ちますが、『没後120年 ゴッホ展−こうして私はゴッホになった』を観に行きました。平日でしたが、節分ということもあり(太宰府天満宮では節分の催し事が行われていました)、なかなかの盛況ぶりでした。人が多いということは、そうそうじっくりとは観られないのですが、それでも満足のいく内容で、美術鑑賞初心者の私にもわかりやすく、興味深いものでした。
そこですっかりインスパイアされ、購入した本がこちら。

恥ずかしながらゴッホ(に限らずそういった画家・彫刻家全般)については全くと言っていいほど知識がないのですが、やはりゴッホ展で実際に作品を見、その略歴などが頭に入っていたからか、大変面白く読めました。

今も昔も、生きるのが難しいタイプの人間がいます。
フィンセント・ファン・ゴッホは正にそういったタイプの王道を行った人物でした。
何をやってもうまくいかず、金銭的にも精神的にも弟テオに頼りきり。
浮世絵を通して日本に憧れ、南仏アルルに未だ見ぬ「日本」を重ね合わせ、理想を掲げ、アルルでの共同生活を試みるもゴーギャンと衝突、かの有名な耳切り事件を起こす。
その後は、転々としながら絵を描き続けるが、弟の重荷になっているのではないかと不安になり自害。
37歳という短い生涯を閉じる。

画家になろうと決意したのが27歳というのだから、随分遅咲きの天才と言えます。
また、拳銃自殺を図り死去したのが37歳。画家として活動したのはわずか10年、その人生の1/4余りであったのですから、彼が後世に残した作品の数々やそのインパクトといったら大変なものでしょう。





本書は、時系列を追う形で、ファン・ゴッホが何を見、何を考え、製作に取り掛かったのか、ポイントを押さえながら丁寧に書かれています。
また、ときには辛辣と言っていいほど客観的な見方で解説されており、思わず「ふふっ」と笑いを誘う箇所もあります。それは決して批判している訳ではなく、むしろ愛を以って書かれたような文章で。
読み手は、気難しくて気まぐれで、自分勝手なくせに傷つきやすい、けれどどこか突き放すことのできない愛すべきファン・ゴッホという人物を確認することになるでしょう。

途中、何枚かの絵がカラーページで紹介されています。
モノクロのページにも作品が載せられていますが、やはりカラー印刷でないとゴッホの色彩を体感することは出来ませんから、これらのページはとても嬉しいものです。
個人的には、療養中、弟テオの子どもの為に描いた「アーモンドの花」の絵が素晴らしかった!あの突如開かれたような明るい絵は、画家自身の心のもやが晴れたようなそんな印象さえ受けました。

文庫ということもあり、ファン・ゴッホ入門にはとても良いと思います。
このシリーズ、是非他の画家のものも読んでみたいです。



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